肝は血を受けて視できる*、といわれています。
目がよく見えるためには肝血の栄養が必要である、と。
東洋医学(中医学)でいう「肝」は、西洋医学でいうそれとは異なり、「肝は血液を貯蔵し血流量を調節しているところ。また、全身の気の流れを調節し、食物の消化と吸収や、精神活動に関係するところ」と考えられています。
目と肝との関係が非常に密接ですので、肝のはたらきが正常であるかどうかは、よく目にあらわれます。
もし肝の血が不足すれば、目の乾燥やかすみで物がはっきり見えない、夜盲(とりめ)などの症状がみられます。
肝の陰陽のバランスがくずれて、陰が減って陽があまった状態になると、めまいなどの症状がみられます。
「薬三分、養生七分」です。
漢方薬で肝のはたらきを整えて、目の症状を改善する方法もあります。
*出典「霊枢」