春夏秋冬の天地の運行に調和して生活することは、体にとって大切なことです。*

春はいろいろなものが生き生きと発生し、動き始める季節です。

この時期は、夜ふかしをしないで早く寝て、朝早く起きましょう。

心身ともにゆったりとのびのびしましょう。

例えば、冬の間に深くしまい込んでいた思いを呼び起こすのもよいですね。

「ゆったり」ですので、激しい労働は避けましょう。

春は、春分のころから「陽」が増えていく季節です。

春の陽気を体の中にいっぱい取り込み、体の中の陽気を大事に育てましょう。

私たちの体の陽気は高まりますので、心身のはたらきは活発になります。

このように、春の「発生」に応じた健康づくりをしましょう。

春によく活動する「肝(かん)」を傷つけないことにつながります。

東洋医学(中医学)でいう「肝」は、西洋医学でいうそれとは異なり、「肝は血液を貯蔵し血流量を調節しているところ。また、全身の気の流れを調節し、食物の消化と吸収や、精神活動に関係するところ」と考えられています。

*出典「素問」