春夏秋冬の天地の運行に調和して生活することは、体にとって大切なことです。*

冬は寒さが厳しくなり、天の陽気もこれをやわらげることができないほどで、そしていろいろなものが閉じこもる季節です。

この時期は夜早く寝て、朝は日が昇ってから起きて、寒気が体を傷つけないようにしましょう。

精神的には気を静めましょう。

何かしなければと思う気持ちはひそかに抱く程度で。

体にじかに寒さがふれないように注意して、体を温かくしましょう。

汗をかくと体の陽気を逃がすことになることから、過労による汗かきでたびたび陽気を逃がさないようにしましょう。

このように冬の閉じこもる気に応じて過ごすことが、冬の養生になります。

冬の主役である「腎」を傷つけないことが大切なのです。

東洋医学(中医学)でいう「腎」は、西洋医学でいうそれとは異なり、「腎は生殖機能や骨、脳、耳、髪などと関係し、生命エネルギーを貯蔵しているところ」と考えられています。

*出典「素問」