春夏秋冬の天地の運行に調和して生活することは、体にとって大切なことです。*
秋は天地の気が引き締まって澄んでくるように、すべてのものが収縮してくる季節です。
心を安らかにして、あれもこれもしなければならなかったと考え込まず、心をゆったりとしましょう。
精神を落ちつかせて、秋の天地の厳しい気で体が傷つけられないようにしましょう。
秋の冷えで「肺(はい)」を冷やさないようにしましょう。
このように秋の収縮する気に応じて過ごすことが、秋の養生となります。
秋によく活動する「肺」を傷つけないことが大切なのです。
東洋医学(中医学)でいう「肺」は、西洋医学でいうそれとは異なり、「肺は呼吸を行い、自然界の清気を体内に取り込み、体内の濁気を吐き出しているところ。そして取り込んだ清気と脾で作られた水穀の精微(栄養物質)で、体内の気を生み出して、全身の気を主るところ」と考えられています。
*出典「素問」