東洋医学(中医学)には陰陽という考え方があります。
陰陽は、あらゆるものを大まかに二つに分けた分類です*。
人の陽気は、日中は体の外を防衛して、外邪(病気を引き起こす原因となるもの)の侵入を防ぎます。
いわゆる衛気です。
人の陰は生命活動の本である精気を蓄えていて、必要に応じてその作用を発揮します。
陰と陽とはいつも調和がとれていなければなりません。
調和のポイントは、陽気の特性である発散性をコントロールして、陰の収密性を保つことにあります。
陰陽の調和が保たれていると、気と血のめぐりはよく、外邪の侵入を防ぎ、耳や目などの働きは歳を重ねても保たれます。肉体的にも精神的にも充実します。
人の体では、歳を重ねるにつれて陽は損じやすく、陰は盛んになりやすいことから、年齢とともに陽気を傷つけないように注意することが大切です。
病気を治すときも、陰陽の調和を保つこと、回復することが大切です。
*出典「素問」