「気分が沈んでやる気がでない」「好きなこともやりたくない」「眠れない」「食欲がない」など、これらはうつ状態でみられる症状です。

うつ状態の程度が重ければうつ病と呼ばれます。

東洋医学(中医学)では、うつ病を「鬱証」といいます。

鬱証は、怒り、考えすぎ、悲しみなどの感情が原因で、主に「肝(かん)」「脾(ひ)」「心(しん)」のはたらきが乱れ低下して、発症すると考えられています。

「肝」のはたらきが乱れ、「気(き)」のめぐりが悪くなると、うつ症状、情緒不安、息を深く吸い込めずよく荒い息をする、げっぷ、お腹がはる、食欲がない、などの症状があらわれます。

「気」のめぐりが悪くなると、「津液(水分)」のめぐりが停滞して「痰湿(たんしつ)」が体の中に生じます。そうすると、のどに物がつまった違和感がある(しかし、吐き出せないし飲み込めない)、胸に圧迫感がある、などの症状があらわれます。

「心」が疲れ、「脾」のはたらきも低下すると、考えすぎ、動悸、眠りが浅い、めまい、食欲がない、などの症状があらわれます。

「薬三分、養生七分」です。

漢方薬で「肝」や「脾」、「心」のはたらきを整えて、うつ症状を改善する方法もあります。